元過労死ライン越え教師 Yb の日記

元過労死ライン越え教師が教育などについての考えを綴ります

○教育現場の現状は? Part 5 先生の仕事って?② ~朝の活動~

○教育現場の現状は? Part 5 先生の仕事って?② ~朝の活動~

 

 大体、8時10分か15分くらいになると朝の活動の時間になります。学校にもよりますが、曜日によって、読書や計算、作文の時間が割り当てられている15~20分ぐらいの時間が存在します。丁度この時刻ぐらいから教員の勤務開始時刻になります。この時間に児童は割り当てられた学習活動を行なっているのですが、私はその活動の中でも、読書には重点を置いていますし、避難訓練などの重要な伝達事項がなく、特にやるものも指定されていない場合は読書を優先して行うようにしています。もちろん、文章力の観点や感受性の観点から読書のよさを語る教員も少なくありませんが、わたしはそれよりも安定の観点から読書のよさに少し触れていきたいと思います。

 権藤 優希(2019.)の『心が強い人のシンプルな法則 ~ゼロから立ち上がれる人は、何をしているのか~』では、イギリスのサセックス大学の研究が紹介されています。それによると、読書をする人はしない人に比べてストレスが68%も低下するというのです。児童生徒も人間です。学校や家庭、友人関係などのストレスが学校での行動や授業中に出ることもあります。だからこそ、朝の学校の始めのタイミングで読書を行うことは昨日までの習い事や家庭でのストレスを少しでも緩和し、安定させる手段の一つになり得るのではないかと考えています。私の隣の学校の教員は朝読書をさせた日はクラス全体が落ち着いていることが多いと話していました。ぜひ、クラスが落ち着かないなと感じているのであれば実践してみるのも悪くないと思います。

 その間教員は机間巡視をしているわけではなく、朝の提出物や宿題の確認をしています。私のお気に入りの方法としては、この朝の活動の直前に行います。やることは3つです。

 一つ目は児童の様子確認と健康観察です。一日を平穏に過ごすためには朝の状態の確認が不可欠です。例えば、クラスのムードメーカーが今日は体調不良であるとか、トラブルメーカーが機嫌が悪いなどの一人一人の状態を把握することで今日の授業構成や活動内容を微調整することができますし、全員の前での体調確認では「元気です。」以外が言いにくいこともあるかもしれませんが、朝体調を確認して雑談をして様子や機嫌を見ておくことで大分その日の流れを考えることに役立ちます。

 二つ目は、提出物の回収です。個人懇談などの日程確認などの紙の回収を声かけします。理由は大きく三つあります。一つは忘れていた児童が思い出して保護者に確認しやすくするためです。二つ目は出し忘れ予防です。そして、三つ目が一番大切になのですが、しっかり受け取るためです。紙の紛失は教員の責任になってしまいます。昔、「提出したはずだ。」「提出されていません。」で大分大変な思いをしました。(最終的には児童のランドセルの奥底にあったのですが。)ですので、必ず名簿にチェックをしながら受け取り、その場でクリップで留めて、クリアファイルに入れるようにしています。

 三つ目は、宿題の確認です。受け取ったらすぐ丸付けをし、コメントを書くのではなく、その場で児童に声かけをしてしまいます。直接の言葉は児童にとっても嬉しいですし、コメントを書く時間も短縮できます。

 では、それも終わっているのに朝の活動中に私は何をしているのかと言えば、授業準備をしています。

 

参考文献 権藤 優希(2019.),心が強い人のシンプルな法則 ~ゼロから立ち上がれる人は、何をしているのか~,きずな出版.